2014-04-26

クリフトの効かないザラキ連発に隠された秘密と真実


何してくれとんじゃい!!



この記事の対象読者


クリフトがボス相手に効くはずのないザラキを連発することを知っている
これを実際に体験している、または何のことか理解できる



ドラクエ4名物といえばコレ

病を得ず 柔のザラキなら効いてたかもしれない

なぜ、クリフトはボス相手に効くはずのないザラキを連発するのだろうか?
よく理由として挙げられるのは、次の2つである。



誤解1:ファミコンゆえAIが貧弱だった

正しくない。敵モンスターがボスかどうかを管理するフラグを見て、
ザラキが効かない相手だと判断することは簡単にできた。
あえてそうしなかったところに秘密がある。



誤解2:AIの学習過程をプレイヤーに体験させるため

一般的に知られる理由。ある程度正しい。
ドラクエ4のAIは、最初はメタルスライムに呪文で攻撃するも、効果がないことを学習し、
しだいに打撃中心の攻撃をするように行動が変化していく。

ク... クリフトさんは
AIの学習をプレイヤーに体験させるために
効かないザラキをとなえたッ!
そ れ も あ る ッ!
だが! 彼が考えていること!
も う ひ と つ あ る ッ ! まさか! まさかそんな!
だめだ そんなこと!



真実にたどり着くためのシンプルな質問

もしクリフトがザキを連発していなかったら、どうなっていたか?
クリフトがザキを連発することで、得をするのは誰なのか?



真実


クリフトは自らの意志で道化を演じている。



どういうことか?



ドラクエ4、もうひとつの名物


キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!


ギャアアアアアアアアアアア



レベルアップと無縁のドランにさえキレられるアリーナさん

このチンピラが 俺をナメてんのかッ!
何回教えりゃ理解できんだコラァ!
会心の一撃かましておきながら 
なんでスライムに当ててんだ この…
ド低脳がァーーーーッ


アリーナはサントハイム王国の王女であり、
作中では他の王子などの跡継ぎは登場しない。
一粒種の王女が脳ミソまでも筋肉で出来ていると知られた日には、国はいったいどうなるだろうか?



どうすればいいのか?

アリーナを上回る圧倒的アホさを見せつけ、彼女の隠れミノの役目を果たすほかにない。
そのために、クリフトはどのような手段をとったか?
それこそが、全ドラクエ4プレイヤーの記憶に強烈に刻み込まれている、
あの効かないザラキ連発である。 
 
見事な政治手腕と言うほかない。



もっとも効果的な瞬間は?

たとえそれが世界の命運を賭けたラスボス戦であったとしても例外ではなく、
むしろラスボス戦だからこそ、効かないザラキを連発しなければならなかった。
しかし仲間のピンチは見逃さず回復呪文を唱えるという、ぎりぎりのバランス感覚は忘れずに、である。
 
見事な戦況判断能力と言うほかない。



それだけじゃない

クリフトは、サントハイムという国のために道化を演じざるを得なかった。 
しかし、理由はそれだけではない。ゲーム内に、クリフトがアリーナに思いを寄せる描写が登場する。
(リメイク版ではより顕著らしい) 

アリーナたんハァハァ

いち神官が王女と身分の差を超えて愛を伝えるなど許されることではない。
アリーナへの愛ゆえに、しかしかなわぬ愛ゆえに、
自ら進んで道化となることを望んだ結果があのザキ連発なのである。



当時のプログラマの話

「クリフトは作中において性能的に大変有用なキャラです。大抵のプレイヤーは彼のお世話になったでしょう。
その彼が世界よりもアリーナのためにザラキを唱える姿に、愚かであろうとも彼の魅力の一端を表現したかったのです。
キャラに人間味をもたせる、キャラが生きているというのはこういうことだと思います。」

ドラクエのキャラはかつてはほとんど喋らなかった。
その中でキャラの魅力を表現するために考えられたのが、あのザラキ連発なのだという。



一方で、回復系キャラとしてクリフトの影になりがちなミネアについてはこう語った。

「旅立ち直後の未熟者である勇者の盾となり、護り育てるのが彼女の役割です。
なので、中盤から終盤にかけて育っていく勇者との性能差を明確にする必要がありました。
それに、もしミネアが呪文やステータスで優遇されていたら、クリフトもあのような活躍はできなかったでしょう。」


このように、不要とも言えるほどの設定の細かさが、ドラクエ4のキャラにリアリティと魅力を与えているのである。




以上、この記事は嘘だ。